6月11日に当NPO共催でセミナー「日本の資源-森林が日本を救う」と題して日本の林業はこれからどうなるかを予測する講演会を開催しました。講師にお願いしたのは農水省で林業行政を指導されている末松広行氏と森林面積日本一の王子グループ藤原社長からどのように活用されているかの話をうかがいました。
地球 全体からみると300年前5割だった森林は今大きく減退して3割になってしまっている。逆に日本は針葉樹の植林を推進したことから60年経って今が森林の最盛期になっている。この宝の資源をいかに活用するかが現在置かれている日本の状況である。
木材で作った住居は湿度を調整する機能あるのでコンクリトでは味わえない健康な生活ができる。積極的な木材建築を推進しようとオリンピックをターゲットにして競技施設を木造で作る計画になっている。また国や地方の公共設備を木材で進めている(学校や役所、病院や消防署など)。
海外では木造のビルが増えているが日本でもCLT建築(厚めのベニヤ板加工のような合板を利用して作る)が活発になってきている。
林業の世界に若年層が入ってきて従業員の高齢化・減少化のトレンドが下げ止まっているという。機械化、仕事の高度化と給料も高くなっているのが効いているという。先日秩父の山で仕事をしたとき市役所の職員の若い女性が木材の伐倒から集材作業まで男性に交じって積極的に作業しているのを見て感心した。今はほとんど力仕事が無くなってきているので高度な専門職として将来が期待できる。王子グループでの森林の利活用はパルプや紙を作るメイン業務の他にバイオマスエネルギー面でのビジネスがある。来年には九州と北海道で2万5千kWの発電所が稼働する計画である。木材は熱にするとエネルギーの9割を転換することができるが発電効率は2割程度なので副次的に発生する熱(蒸気など)をいかに有効に利用できるかが経営を左右する。
王子の場合は製紙工場の中に造るので工場内で充分利用可能とのことである。1ケ所で発電所15人、林業関連45人更にはチップ工場やその輸送の人など100人に近い雇用ができるチャンスでもある。ただ大型発電所の場合いかにチップを確保するかが問題で材料の取り合いで長距離輸送や調達コストと伐りすぎて坊主にしてしまわないかが懸念される点である。
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